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「人に頼る」力は重要です

”モアザンアハウス”にいて日々感じる「人に頼ること」の重要性、その力について考えます。

· コミュニティ,coliving,シェアハウス,子育て

”モアザンアハウス”で生活を送っていると、入居者同士でお互いに頼り、頼られる機会があります。そうしたなかで感じるのは、「人に頼る」ことって意外と難しいということ、そしてそれはとても重要な力だということ。今回は「頼る力」の重要性について考えます。

  • モアハで生まれる頼り、頼られる機会
  • 頼ることが苦手な日本人
  • 頼りになる大人、上手に頼っている大人、どちらも大事

モアハで生まれる頼り、頼られる機会

最初に、モアハでは具体的にどんな頼り、頼られる機会があるのかをご紹介します。

  • 保育のお迎えや「一緒にいてもらう」をお願いする
    両親ともに都合がつかない際に頼れる間柄になっています。お迎えだけでなく、晩ごはんを一緒に食べてもらうようにお願いしたり、休日に「面倒をみてもらう」レベルでなく、一緒に過ごしてもらう時間をお願いしたり、まさに「遠くの親戚より近くの他人」な関係です。
  • 余りモノをシェアする
    しょうゆや味噌を借りるといったことは案外なくて、子供のおもちゃや洋服のお下がりよりもシェアする機会が多いのが、日々の食材などの余りモノ。賞味期限が切れそうな食べ物、たくさんもらい過ぎたお土産などをよく貰ってもらいます。余りモノを捨てる罪悪感から逃れられるって結構嬉しいものです。
  • 自転車を貸し借りする
    各世帯1台は自転車を持ち、子供のお迎えなどをまかなえていますが、休日に両親と子供とで自転車に乗って過ごしたい場合には貸し借りしあいます。まさにシェアライドですね。
  • やりたいことを提案する
    例えば「屋上で新しい野菜を育ててみたい/ニワトリを飼ってみたい」「フリーマーケットをやってみたい」「映画上映会をしたい」「BBQしたい」などなど、子供も大人もモアハの設備を使ってやってみたいこと、みんなでやってみたいことを提案し、みんなでやってみるようにしています。
  • 子供同士が勝手に家を行き来する
    小学生になった子供たちは気づけばお互いの家に行き来しあって遊ぶようになりました。「同じ家(住宅)に住んでるけど、違う家(住居)に遊びに行く」という感覚を楽しんでくれており、各家庭はそれを容認してくれています。
  • 子供に第2.5者として接する
    ある日、モアハの階段スペースで泣いている子供がいたことがありました。各家庭からすれば第三者である立場ですが、少しだけでも話を聞いてあげることができたことがありました。そんなシチュエーションは数少ないですが、軒先で出会ったタイミングでの子供たちとのちょっとした井戸端会議は頻繁に起きており、子供なりに大人との関係性を築いてくれていると感じられます。

夫婦ふたりだけの力で子育てをおこなうことは並大抵のことではなく、「無理!」と言っても過言ではありません。パパとママがふたりだけの力で頑張ってしまい、その結果ふたりだけの孤独に陥ることほど危険な状態はありません。共働きであろうがなかろうが「外」の力を借りることは当たり前の選択肢とされるべきですが、その選択先が限られているだけでなく、夫婦にとっても誰かに頼るということを上手にできない人も少なくないように思います。

頼ることが苦手な日本人

「人に迷惑をかけてはいけない」と考え、頼ることはなるべく避けるべきだと考える人が多い傾向は、実際にあるそうです。

日本とフランス、スウェーデン、イギリスとの国際意識調査(平成27年度 少子化社会に関する国際意識調査/内閣府発表)においても、日本人は他の国の人と比べて「身内以外の人に個人的な用事を頼むことが苦手」という結果が出ています。

この調査結果は、「人に頼る」ことは〝相手に対して申し訳ないこと〞だからなるべく避けるべきだと考える人が多いことや、そもそも社会(あるいは勤務先)に自己責任論が強く、人に何かをお願いしづらい雰囲気があることが理由として考えられます。また、「親が子どもを育てるものだ」という責任や義務を感じ過ぎ、行き詰まることで少子化が進む面もあるのかもしれません。

日本人の礼節や美徳としての慣習が悪く働いてしまっているとも言えるでしょう。『社会人に最も必要な 「頼る」スキルの磨き方 』の著者・ 吉田穂波さんは以下のようにも言っています。

大人の予想を上回るほど変化の激しい今の時代は、後から後からチャレンジすべき出来事が起こるものです。社会に出て間もない社会人、学生をはじめとする若い世代にとってはなおさら、受援力が未来を切り開くお守り代わりになります。皆さんのお子さんや、次世代にも、想像もつかないピンチに出会った時に、「頼るスキル」を発揮して、乗り越えてほしくありませんか?

頼りになる大人、頼っている大人、どちらも大事

頼りになる大人が周囲にいること、それは子供にとっても、親にとっても、とても大事なことです。一方で、「大人は頼りになる存在でなければならない」なんてことはありません。誰かにとって頼りになっているような人も、ほかの誰かを頼っていいはずです。そして、頼り、頼られる姿を子供に隠す必要などないはずです。

「子どもは社会の宝物で、社会の皆で育てるもの」

そうした考え方が浸透していくためには、もっと「弱音を吐きやすい社会、誰もが困っていることを打ち明けやすい社会」にならなければなりません。「自分の親も、周囲の大人も、人を頼って生きている」、そうした姿を見せてあげることが、これからの社会を生きる子供たちの「人に頼る」力を伸ばしてあげる育て方なのではないでしょうか。

堂々と人に頼る姿こそ、子供の成長につながる。モアハはそんな大人たちを応援します。

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